時局講演会で、自民党の裏金問題への批判や衆院島根1区補選に向けた意気込みを語る岡田克也幹事長=松江市殿町、サンラポーむらくも
時局講演会で、自民党の裏金問題への批判や衆院島根1区補選に向けた意気込みを語る岡田克也幹事長=松江市殿町、サンラポーむらくも

 立憲民主党の岡田克也幹事長が3日、松江市内で山陰中央新報社の取材に応じ、政党が所属議員に支出し、使途に報告義務がない「政策活動費」の見直しに向け、与党の公明党や野党と連携する考えを明らかにした。細田博之前衆院議長の死去に伴う4月の衆院島根1区補選は「政治の信頼を取り戻すことができるかどうかが最大の争点になる」との認識を示した。

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡る対応は事実解明が最も優先されるべきだと強調。自民が2日に始めた所属議員への聞き取り調査は「あまりに遅い」と批判し、5日の衆院予算委員会で徹底追及する考えを示した。

 自民以外の各党が廃止や使途公開を求める政策活動費を巡り、岸田文雄首相が「政治活動の自由と国民の知る権利とのバランス」と主張し、廃止などに否定的な姿勢であることに対して「全く理解できない。合法的な裏金で直ちにやめるべきだ」と訴えた。

 立民が候補者を擁立する衆院島根1区補選は「今の政権与党に猛省を促し、政治の流れを変える選挙にする。有権者の現状を変えたいとの思いは強く、十分に勝機はある」と強調。共産党や日本維新の会など他の野党との選挙協力は「なるべく候補者を一本化して(自民と)対決する構図に持ち込みたい」との考えを示す一方、具体的な手段は「相手がある話で簡単なことではない」と述べるにとどめた。

 岡田幹事長は同日、立民島根県連が松江市内で開いた時局講演会に登壇。約120人が聴講した。

(高見維吹)