耳に付ける補聴援助システムを体験する参加者=浜田市国分町、浜田ろう学校
耳に付ける補聴援助システムを体験する参加者=浜田市国分町、浜田ろう学校

 浜田市国分町、浜田ろう学校で12日、住民や地元企業らを招いた学校公開があった。教職員の案内で施設や授業内容を学び、障害のある生徒の学習拠点について理解を深めた。

 同校は1953(昭和28)年に開校し、現在は幼稚部2人、中学部2人、高等部3人が通う。学校公開は生徒数が減る中、地域と接点をつくり、交流を深める機会にしようと昨年に続いて開いた。

 参加者約30人は教職員による案内で、野菜作りやビジネスマナーを学ぶ授業のほか、高等部は美術工芸や被服を専門に学び、就職を目指すコースがあることを知った。

 聴力検査を行うセンタールームなどを見学。生徒らが使用する補聴援助システムを耳に付け、教職員が発信器から発する声を聞き取る体験をした。

 浜田市出身で山口県立大に通う杉原涼菜(すずな)さん(21)は特別支援学校の教員に関心があるといい「廊下にポスターや張り紙の視覚情報が充実していて勉強になる。生徒が伸び伸びできる環境だと思った」と話した。(宮廻裕樹)