<短歌>

 ◇吉田短歌会(雲南市)

春陽差す庭の万両千両をみな啄みてむく鳥発ちぬ 阿部 知代

膳供え心経唱うる如月の雪の命日姑の笑み顕つ 今岡 静子

いただきし初物たけのこ飯に炊き孫に食べさせ送り出したり 景山 智子

トロ箱に氷詰めなる鯖と鯵町に一軒残る魚屋 横木 早苗

テレビより昭和のロマン歌流れきて吾も若き日にかえりて唱う 日野 弘子

座禅にて一から十まで唱えおれ...