大雨と強風によって倒れた松の大木=松江市殿町、松江城
大雨と強風によって倒れた松の大木=松江市殿町、松江城

 山陰両県は23日、梅雨前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、断続的に雨が降った。島根県は隠岐を除く全域で、鳥取県も一部で大雨警報が発令された。松江城山公園で松の大木が折れて倒れているのが見つかったほか、列車の運休、河川の水位上昇などの影響が出た。雨は峠を越えたが、松江地方気象台によると向こう1週間は雨が続く見通しで土砂災害や川の増水、氾濫に警戒を呼びかけている。

 【交通情報】JR西日本 大雨による24日の運行計画

 松江、鳥取両地方気象台によると、23日午後5時半までの24時間降水量は、大田134ミリ▽佐田(出雲市)120ミリ▽松江115・5ミリ▽大山(鳥取県大山町)141ミリ―など。匹見(益田市)や大田、瑞穂(島根県邑南町)などでは1時間に30ミリ前後の激しい雨が降った。

 松江城山公園(松江市殿町)の馬溜(うまだまり)では午前6時ごろ、高さ約10メートルを超す松が根元から折れているのが見つかった。公園管理事務所は強風と大雨で倒れたとみている。けが人はいなかった。観光客らが倒木した付近で立ち止まり、カメラを向ける光景が見られた。

 松江市によると、このほか倒木、落石、河川の越水が各1件あった。

 JR西日本中国統括本部は、山陰線の松江-浜田間や、木次線の宍道-備後落合間など中国地方の12線区で運転を見合わせた。同本部によると、対象区間が広く、運休本数や影響者数は公表できないとしている。木次線を走る臨時快速列車あめつちと、木次線の出雲横田-備後落合間は24日も運休する。

 一畑電車は、出雲市平田町を流れる湯谷川が氾濫し、線路に冠水箇所が確認されたとして午後1時45分以降、全線で運転を見合わせた。36本が運休し、約720人に影響が出た。(今井菜月)