自民党竹下派は8日、役員会を開き、会長を務める竹下亘衆院議員の政界引退表明を受け、後継会長選びなど今後の派閥運営方針を協議した。事務総長の山口泰明選対委員長も衆院選不出馬を表明したばかりで、円滑な役員交代と求心力維持が課題となる。

 竹下氏はメッセージを寄せ「派閥運営を仲間たちとしっかり話し合い、政治のど真ん中で汗をかく政策集団であり続けるよう切望する」と期待した。執行部は会長選任について竹下氏の意向を聞きながら衆院選後に決める。

 後継には会長代行の茂木敏充外相を推す声がある。ただ、引退後も参院に影響力を残す青木幹雄元参院議員会長は茂木氏と距離があり、会長就任に後ろ向きとされる。関口昌一参院議員会長は記者会見で「まだ竹下氏が会長だ」と述べ、性急な議論にくぎを刺した。

 事務総長には小渕優子元経済産業相の名前が挙がる。「いずれは小渕派にしたい」と派内の期待は高いが、2014年の政治資金規正法違反事件が尾を引いている。