相手がいないし、婚活は面倒くさい-。2023年度に島根県が県内の独身者を対象に実施した意識調査で、結婚を望む男性は43・5%となり、21年度の前回調査に比べて14・0ポイント減少した。20、30代の低下が顕著で、結婚志向の割合は女性を下回った。
全体で結婚を望む人は前回に比べて4・5ポイント減の48・3%。30代男性は19・2ポイント減の44・7%、20代男性も11・9ポイント減の58・6%となった。男性が低下する一方、女性は5・0ポイント増の53・0%だった。
未婚の理由(複数回答可)は「相手がいない」が35・5%(前回比7・0ポイント減)で最多。結婚志向がある人に限ると、53・9%(3・9ポイント減)を占め、「雇用状況に不安がある」23・3%(前回選択肢なし)、「異性とうまく付き合えない」20・7%(0・3ポイント増)が続いた。
婚活をしている割合は全体の10・5%(1・1ポイント減)にとどまり、方法は「ネット系婚活サービス」が38・1%で最多となる一方、前回から14・1ポイント減少し、「友人や職場の同僚からの紹介」は38・1%で14・2ポイント上昇した。前回質問項目になかった婚活しない理由は「面倒くさい」が最多で53・9%を占めた。結婚相手を探す県のマッチングシステム「しまコ」の認知度は18・8%(0・2ポイント減)にとどまった。
県は、出会いの少なさや経済的な不安、異性とうまく付き合えないことが未婚の理由になっており、年齢層の近い出会いイベントのほか、ライフプラン(人生計画)やコミュニケーションの取り方のセミナーが有効と分析。結婚志向がありながらも婚活をしている割合が低く、県子ども・子育て支援課の宇治郷将大課長は「交流サイト(SNS)を活用した情報発信の強化など機運醸成が必要だ」と話した。
調査は、15、21年度に続いて3回目。23年10月31日から11月13日の間、県内在住の20~49歳の独身を対象にオンラインで選択式で実施し、男女計400人(男女ともに200人)から回答を得た。(原暁)