JFしまね境港支所の元職員による5700万円余りの横領について、島根県の丸山達也知事が9日、当事者のJFが速やかに告訴しなければ、県が告発する考えを示した。近くJFに対して、書面で意向を確認するとしている。

 丸山知事は会見で、刑事訴訟法に基づき、公務員が犯罪を知ったときには告発する義務があると強調。県は既にJFしまねに立ち入り調査をしており「告訴する予定と聞いているが、いつなのかは聞いていない。(確認し)期日がはっきりしなかったり、著しく遅かったりすれば、義務を履行せざるを得ない」と述べた。

 横領は支所に勤務していた会計担当の男性職員が2009~20年までの間、帳簿を操作するなどして公金を私的に使い込んでいた疑い。昨年11月に事実を把握しているJFは告訴できる状態だと県はみている。 (曽田元気)