いつ起きるか分からない大地震。電気やガス、水に食料の問題に加え、重要なのがトイレだ。水洗トイレは地震に弱い。1月の能登半島地震でも大きな問題になったが、災害のたびにトイレパニックを繰り返している。清潔で快適な排せつ環境が突然失われたら、私たちはどうなるだろう。
水洗は停電や断水に弱い/携帯型の備蓄も優先して
日本トイレ協会会長 山本耕平さん
―日本で震災時のトイレ問題が最初に注目されたのはいつですか。
「1995年の阪神大震災だと思います。快適なトイレ環境づくりを目指して、日本トイレ協会を設立したのが85年。そのころ、宮城県沖や秋田県沖で大きな地震が度々起きていたので、災害時のトイレも...