しまね海洋館アクアス(浜田市・江津市)は11日、雌のシロイルカで1日に赤ちゃんを出産したアーリャが死んだと発表した。死因は今後、鳥取大で解剖して調べる。
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アクアスによると、出産後、3日から餌を食べず、腹を痛がる様子を見せていたため、9日に採血や投薬などの治療を行った。10日午後5時ごろに薬剤入りの餌を食べた後、深夜に体調が急変し、午前1時41分に死んでいるのを確認した。
アーリャは推定26~28歳で、2000年4月のアクアス開館に合わせ、1999年9月から飼育。2009年にシーリャ(雄)、14年にミーリャ(雌)を生み育て、今月1日に3頭目を出産した。予定より1カ月余り早い出産だった。
生まれた雌の赤ちゃんは人工哺乳に切り替えて育てている。母親からの授乳が不足し、栄養不良が疑われるという。6月24日に出産したアンナと雄の赤ちゃんの状態は安定している。
湊直樹館長は「アクアスを支えてきた一本の強い柱を失った痛みと深い悲しみを感じている。残された子とアンナの親子を全力で育てたい」と話した。
(吉田雅史)