県連大会であいさつする細田博之会長(右奥)=松江市千鳥町、ホテル一畑
県連大会であいさつする細田博之会長(右奥)=松江市千鳥町、ホテル一畑

 自民党の竹下亘衆院議員(島根2区)の引退表明に伴い空席となる次期衆院選島根2区の後継候補について、党島根県連の細田博之会長(衆院島根1区)が10日、透明性を確保しながら県連全体で選考作業を進める考えを示した。県連は週内にも絲原徳康幹事長をトップとする選挙対策本部の会合を開き、具体的な選考方法の協議に入る。 (原田准吏)

 10日に松江市内で開かれた県連大会の前に、細田氏と絲原氏らが協議し、方針を確認した。

 選挙対策本部は絲原氏を本部長に、国会議員を除く県連の役員、島根2区選対の幹部の計10人で構成。自薦や他薦、公募など候補者の探し方や詳細な選考過程などを協議する。絲原氏以外のメンバーは、いずれも県議の細田重雄、園山繁、森山健一、山根成二、生越俊一、中島謙二、坪内涼二、田中明美、多々納剛人の各氏。

 最終的な候補は国会議員を含めた選挙対策委員会(12人)で決める。メンバーは細田博之、竹下亘、青木一彦、舞立昇治、三浦靖の国会議員各氏と、絲原、生越、細田、園山、山根、坪内、田中の県議各氏。

 絲原氏は県連大会で、保守分裂となった2019年知事選の候補者選びが不透明との不満がくすぶることを念頭に「透明性を担保しつつ立派な候補者を選定し、組織一丸で選挙戦に向かう」と説明。選挙対策案を示した組織局長の山根氏も「選考過程で、できるだけ多くの党員の意見を取り入れる」と述べた。

 細田氏は取材に対し、後継候補について早期擁立の必要性を示しながらも「今は全くの白紙」と強調。竹下氏が後継について「会長一任」とした点は「個人である県連会長ではなく、組織全体に一任するとの意味だ」との認識を示し、現段階で国会議員が後継候補の名前を挙げる考えはないと話した。