短歌 寺井 淳選
プラスチックやめて経木に包みたり塩握りさえうれしそうなり 邑 南 森脇 幹夫
【評】木の香りに包まれたさまざまな食べ物の思い出がよみがえる。プラスチックやラップにはない手触りが、下句にあふれている。「経木」が死語になりませんように。
吟行に慣れぬスマホとペンとメモコンビニ傘を嗚呼持て余す 出 雲 船田美津子
【評】作歌は鉛筆一本と紙一枚でできる趣味。ではあるが、昨今はさまざまなモノを携帯しなければならず、バッグも重くなりがちで、下句に誰もが共感するだろう。
ユニフォーム母とラー...