八雲がセツに教えた英語について解説する松浦雄二教授=松江市浜乃木7丁目、島根県立大松江キャンパス
八雲がセツに教えた英語について解説する松浦雄二教授=松江市浜乃木7丁目、島根県立大松江キャンパス

 松江市浜乃木7丁目、島根県立大松江キャンパスで17日、公開講座があり、県立大人間文化学部の松浦雄二教授(英文学)が小泉八雲の妻・セツの人柄や夫婦の親密な関係性を伝えた。

 松浦教授はセツの手紙や英語の覚書帳などを紹介した。セツが八雲に宛てた手紙は形容詞の後に「ノ」を入れた独自の文体で書かれていることに注目。「ノ」を使うことで語句が形容詞だと分かりやすくなり、セツが英語を使う八雲に寄り添った証拠だと説明した。

 また、セツは英語を日本語や出雲弁を使って音写した覚書帳を作っていた。セツが八雲から習った英文は日本語で「あなたは世界一かわいらしい小さな女性」という意味で、松浦教授は「あなたはセツを指しており、普段から八雲がセツに愛を伝えていたことが分かる」と話した。

 公開講座は県立大が市民や高校生などを対象に開いている。今回は約15人の市民が聴いた。

(林李奈)