陶器などを素材に物語の一場面を表現する民俗芸術・平田一式飾りの大会が20日から、出雲市平田町の中心部で開かれている。初日は各町内や団体が制作した10作品の審査会があり、特選は、米大リーグで活躍する大谷翔平選手の打撃を描いた「IT’S SHO-TIME(イッツ・ショータイム)」が選ばれた。作品は各町内の飾り宿に展示され、22日まで楽しめる。
各町内などでアイデアを練り皿や花瓶や茶器、家具などの一式で、制作に挑んだ。特選は宮之町の作品で陶器一式を使い、大谷選手がボールをとらえる瞬間を躍動的に表現した。制作リーダーの小村哲郎さん(47)は「暗い話が多い中、明るい作品を届けたかった」と話し喜んだ。
準特選には南本町の「鬼滅の刃(やいば)煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)」、木綿街道振興会の「人形の旅立ち」、寺町の「ももたろう」が選ばれた。
20日は、平田町内で恒例の「平田まつり」もあり、名物の仮装船行列が中心部を練り歩き、多くの見物客でにぎわった。
平田一式飾りは江戸時代後期に、表具師が茶道具一式で「大黒天」を作り平田天満宮に奉納したのが始まりとされ、大会は平田一式飾り保存会(大谷厚郎会長)が毎年7月に開く。
(佐野卓矢)













