<短歌>

 ◇大社くすのき短歌会(出雲市)

あくがれて旅叶はざりシルクロードかの地より来し黄砂は「NG」 藤井 桂子

夕さりの人影のなき公園にまだ揺れてゐるふらここ一つ 杵築みちこ

夜明け前出船はエンジンひびかせて「行って来ます」と朝靄に消ゆ 椿  富栄

春一番柳の枝はさ緑の新芽をつけて大きく揺らぐ 黒目 潤子

届きたる孫の卒論分かるのはあとがきにある感謝文のみ 名村 三枝

春たけて...