家庭の事情や考え方はそれぞれ。自分たちにあった、就寝のタイミングを探っていこう(YUBI先生提供)
家庭の事情や考え方はそれぞれ。自分たちにあった、就寝のタイミングを探っていこう(YUBI先生提供)
家庭の事情や考え方はそれぞれ。自分たちにあった、就寝のタイミングを探っていこう(YUBI先生提供)

 <質問>

 乳幼児の睡眠時間の目安を知りたいです。子どもが未就学児の場合、先生は何時ごろ寝かしつけ、何時間くらい寝かせていますか?

 <回答>

 まずは小児科医として一般論を述べてみます。昨今、日本の子どもたちは、世界的に見て最も夜更かしをしているといわれています。4~5人に1人は睡眠の問題を抱えているという統計も出ています。

 睡眠時間の目安は1~2歳で12時間、3~5歳11時間、6~13歳10時間、14~17歳9時間です。小学生が朝7時に起きるなら、就寝は夜9時ごろがベストです。

 ここまでは一般論、ここからはYUBI先生の家庭の話です。うちには8人の子どもがいます。内訳は高1、中1、小5、小1、年中、3歳、1歳、0歳。それぞれに習い事などがあるため、全員そろっての夕食は夜9時半ごろからで、かなり遅い夕食です。常識から考えると、ありえないでしょう。

 でも、全員が顔を合わせて、一日を振り返ったり、一緒にテレビを見て大笑いをしたりする時間は、私たち家族にとってはとても大切です。もちろん疲れて先に寝てしまう子もいますが、その子をわざわざ起こしたりはしません。

 一般論から考えると、寝る時間を優先させた方がいいのかもしれませんが、わが家においては家族のコミュニケーションを優先した方が、子どもたちの幸せ、パパ・ママの幸せ、そしてみんなの将来にとって大事な気がしています。

 正解は分かりません。でも、将来子どもたちと「うちはあれでよかったね」と語ることができれば、それでいいかなって思っています。 =土曜掲載=

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 ドクター・ユビ 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。8児のパパとしても奮闘中。