松江市玉湯町玉造の玉造温泉街で、新型コロナウイルス禍以降では最長の約40日間の夜間イベントを続けた、地元の松江観光協会玉造温泉支部と同温泉旅館協同組合がイベント集客数をまとめた。コロナ禍前のピーク時に近い約3万人で、担当者は「手応えを感じた。質を高め風物詩として定着させたい」とした。
温泉街での楽しみをつくり、旅行客らの満足度を高める目的で、夏休み期間の全日に当たる7月20日~8月31日、「玉造温泉夏まつり2024」と題して開催した。屋台に加え、地元アーティストや伝統芸能の出し物を連日披露。宿泊者や周辺地域の住民らでにぎわった。
毎夏の夜間イベントは2009年から続け、20年はコロナ禍で中止。22年からは日数や規模を抑制して開催し、今年はコロナ禍前と同様の日数に戻した。
松江観光協会玉造温泉支部の北垣茂巳事務局長は「ニーズの高さを感じた。温泉街に来てもらうきっかけになったと思う」と総括。今後については「他の温泉街とは異なる独自色を加え、イベント会場以外にも楽しめるエリアを広げていきたい」と話した。
玉造温泉の宿泊者数は出雲大社の「平成の大遷宮」に沸いた13年に64万1千人を記録。コロナ禍の20年に31万9千人に半減し、22年に35万2千人、23年に42万1千人と回復基調にある。(多賀芳文)