松江市大庭町、島根県立八雲立つ風土記の丘休憩舎で15日、伝統芸能に触れる「月の宴」が開かれ、益田市匹見町の和太鼓グループ「今福座」が迫力ある演奏を披露した。市民ら約200人が訪れ、勇壮な音色を楽しんだ。
月夜の下で演奏に触れてもらいたいと、県立八雲立つ風土記の丘やしまね文化振興財団などが主催した。これまで琵琶の演奏や神楽の上演を実施し、今年で39回目を迎えた。
今福座は2005年以来の出演で、大小の太鼓としの笛の演奏に唄を絡めて8演目を披露した。五穀豊穣(ほうじょう)を祈った「田の神さんへ」は、田植えばやしのリズムを参考にしたという。太鼓を強弱つけて打ち鳴らすだけでなく、踊ったり、ばちを回したりするなど全身を使って表現した。
来場者は思わず体を揺らしながら見入っていた。松江市東津田町から訪れた小畑徹夫さん(76)は「テンポが良く、迫力もあった。生で太鼓の演奏を聴く機会は貴重だった」と満足そうだった。
(原暁)