国の重要無形民俗文化財・鷺舞(さぎまい)神事が20日、津和野町後田の弥栄神社と御旅所であった。新型コロナウイルス感染防止のため、昨年に続き無観客での奉納。関係者が猛暑日の強い日差しを浴びながら、純白の白鷺の羽を大きく広げる華麗な舞を披露した。神事は27日もある。
五穀豊穣(ほうじょう)や疫病鎮護を祈る、約500年前から伝わる神事。毎年7月20、27日の神幸祭・還幸祭に合わせて営まれる。
弥栄神社では神職らによる祭典が執り行われた後、住民有志でつくる「弥栄神社の鷺舞保存会」(栗栖志匡(ゆきまさ)会長)メンバーらが境内に入り、雄雌の衣装を身にまとった舞方が唄や太鼓、鉦(かね)のゆったりした演奏に合わせて優雅に舞った。
メンバーらは神職が先導する中、本町通りなど町内約2キロを移動し、御旅所でも奉納。栗栖会長(65)は「今年も無観客となり残念だが、神様に感謝の気持ちを込めて奉納した。長い伝統を後世に継承し、思いを伝え続けたい」と話した。 (石倉俊直)












