綿糸メーカーのKBツヅキ(名古屋市)が、出雲市神西沖町の出雲工場で製造した糸でつくったタオルの新ブランド「マモルネ・プレミアム」を13日に発売する。タオル地から繊維がとれる毛羽落ちがなく、長期間にわたり清潔さを保てるのが特長で、年間50万枚の販売を目指す。
出雲工場製の糸は、綿花から繊維を引き伸ばす過程で、多湿の部屋で水分を含ませる世界唯一の製造方式を採用。柔らかさと耐久性を兼ね備え、本場の今治タオルの6割で使われるなど評価が高い。高品質な糸を生かし、同社は昨年、独自にタオルの製造を本格化させた。
新ブランドは、糸の製造過程で、長い繊維を外側に集め、短めの繊維を内部に押し込むことで毛羽落ちを防止。消臭効果のある導電性酸化亜鉛を使った独自の抗菌加工で、生乾き臭を防ぎ、400回洗濯した後も効果が続くようにした。
フェイスタオル、ロングフェイスタオル、コンパクトバスタオル、バスタオルの4種類で、それぞれ4色を用意。オンラインショップや、直営店のタオルショップヒルズ(出雲市大社町杵築南)で販売する。価格は1400~3千円。
武内貞継社長は「新型コロナウイルス禍を経て、衛生への意識が高まっている。家庭で清潔に長く使えるタオルとしてPRしていきたい」と話した。
(佐野卓矢)