<短歌>

 ◇蓮華の会(大田市)

昼寝して目覚めた先に苦笑する遺影の顔が並び見ている 岩谷真由美

白髪を風になびかせ翁草次世代つなぐ語り部のよう 山根由美子

ずしずしと重き荷物を持ちくれて貴の背やさしか満開の笑顔 有藤 雅子

差し色に赤を用いて外出(そとで)する喪が明けた吾の小さな覚悟 岡本 洋子

調理法解らぬと言う北国の友に送りぬ蕨、筍 平塚 澄子

水無月や音もなく雨降り出して佇む...