25日午前9時40分ごろ、鳥取県若桜町舂米のわかさ氷ノ山スキー場で、スノーボードをしていた同県智頭町福原の男性会社員(27)が、滑走コースの内外を仕切る防護ネットの鉄製の支柱(直径約10センチ、高さ約2メートル)に衝突し、死亡した。
郡家署によると、男性は一人でスキー場に来ていたとみられる。付近にいたスキー客から「滑走中に支柱に衝突した人がいる」と119番があった。男性はドクターヘリで鳥取市内の病院に搬送されたが、同日午後1時半ごろ、死亡が確認された。死因は胸部大動脈損傷。同署が詳しい状況を調べている。
若桜町によると、現場はスキー場内の「スノーピアゲレンデ」のコースを下った地点で、付近にはリフトや休憩所がある。支柱は氷ノ山スキー場が開業した1988年ごろに設置されたという。
若桜町から指定管理を受け、2023年10月からスキー場を管理、運営する中一&スマイルカンパニー(鳥取県若桜町)の武田真介安全統括管理者は「重大な事故につながりかねない場所ではスピードを落とすように呼びかける」と話した。若桜町経済産業課の中島毅彦課長は「大変残念で心よりお悔やみ申し上げる。原因を調査したのち、注意喚起をするなど改めて安全管理を徹底していく」と話した。
(小林竜大)