デザイン書の作品を紹介する槙野志乃さん=出雲市大津町、出雲弥生の森博物館
デザイン書の作品を紹介する槙野志乃さん=出雲市大津町、出雲弥生の森博物館

 出雲市大津町、出雲弥生の森博物館で、四季折々の風物を織り込んだデザイン書の作品展が開かれている。大社高校野球部の躍進をイメージした作品もあり、来場者の注目を集めている。11日まで。

 同市平田町の会社員、槙野志乃さん(59)が約20点を展示した。槙野さんは7年前から、筆を手に季節に合う言葉や自分の思いを表現するデザイン書を始め、地域のギャラリーなどで作品を飾っている。民間の公募展でも入選を重ねるようになった。

 半紙サイズの和紙に墨や顔彩を使い、しなやかで流れるような文字や絵を描く。美しくはかない春の月を描いた「朧月夜」をはじめ、季節を感じるイメージを情感豊かに表した。

 昨年夏、甲子園球場で大社高校の試合を観戦後、球場全体のエネルギーを表現するため、半紙を回しながら般若心経を書き写した作品もある。

 槙野さんは「書いている時には無心になれ、気持ちが整う。型にはまらない自由な筆遣いのデザイン書を見てほしい」と話した。

 午前9時から午後5時まで。火曜日休館。(佐藤一司)