来年7月の稼働予定で建設する新工場(左)の完成予想図。右は現工場(提供)
来年7月の稼働予定で建設する新工場(左)の完成予想図。右は現工場(提供)
組子細工を施したリビング障子=浜田市三隅町室谷、吉原木工所
組子細工を施したリビング障子=浜田市三隅町室谷、吉原木工所
来年7月の稼働予定で建設する新工場(左)の完成予想図。右は現工場(提供) 組子細工を施したリビング障子=浜田市三隅町室谷、吉原木工所

 伝統的な組子細工を現代風インテリアにアレンジして販売する吉原木工所(浜田市三隅町室谷)が、約1億円を投じて新工場を建設する。住宅や商業施設の内装、建具で国内外から受注が増えており、職人も増員して生産体制を強化する。来年7月の稼働を予定し、5年後に組子製品の売り上げを1・5倍に増やす。

 同社は現代建築にも合う組子製品をオーダーメードで手掛け、2013年には「リビング障子」がグッドデザイン賞(日本デザイン振興会主催)を受賞。新築やリフォームの住宅向けだけでなく、空港やホテル、店舗でも採用され、海外からも受注が舞い込む。

 新工場は木造2階建ての現工場(延べ床面積235平方メートル)の隣接地で、10月にも着工する。鉄筋コンクリート平屋(298平方メートル)で、日本の棚田百選に認定される「室谷の棚田」の周囲の景観に配慮し、用地を深さ3・5メートル掘削して建てる。

 会議室を兼ねた商談スペースには、組子製品30~40点を展示し、顧客に購入後の室内を想像してもらえるようにする。吉原敬司社長(43)は「顧客ニーズを具体的なデザインとして企画提案できることが強み。多様な需要を掘り起こしたい」と話した。

 組子職人は現在10人で、稼働3年以内に4人の新規雇用を計画する。21年6月期の売上高は1億2千万円。このうち組子製品は1億円で、工務店やハウスメーカーへの営業を強化し、5年後に1億5千万円を目指す。   (村上栄太郎)