防爆服を着てバスの爆発物に対応する機動隊員=大田市大田町、石見交通大田営業所
防爆服を着てバスの爆発物に対応する機動隊員=大田市大田町、石見交通大田営業所

 4月に開幕する大阪・関西万博を前に、大田署や消防、バス事業者が4日、大田市内で不審者や爆発物を想定したテロ対策の合同訓練を実施し、不測の事態に備えた。

 同署や県警機動隊、石見交通、大田市消防本部の関係者約50人が参加した。訓練では刃物を持った男がバスに乗り込んで暴れ、爆発物と思われる不審物を車内に置いていったと想定した。

 声を荒らげる男に対し、運転手は乗客に声をかけて車外への避難を誘導。運転手は軽傷を負いながらも110番し、警察や消防の到着を待った。救急隊がけが人を処置し、パトカーで到着した大田署員が刺股を使って男を制圧。不審物には県警機動隊の爆発物処理班が出動し、重量30キロの防爆服を身に着けて、対応に当たった。

 大田署の吾郷弘章署長は「関係機関と顔が見える関係を築き、スムーズに対応できるよう備える」と話した。(勝部浩文)