出雲大社周辺で2月に実験運行した電気自動車=出雲市大社町杵築南、神門通り交通広場
出雲大社周辺で2月に実験運行した電気自動車=出雲市大社町杵築南、神門通り交通広場

 出雲市大社町の出雲大社周辺を時速20キロ未満で周遊する電気自動車(グリーンスローモビリティ)の実験運行を実施した出雲市が6日、2月の計5日間で108人の利用があったと報告した。観光周遊の促進に効果があったとし、2025年度の導入に向けた準備を進める。

 運行したのは乗客定員6人の電気自動車(全長約5メートル、幅約1・5メートル、高さ約1・9メートル)。神門通り交通広場(出雲市大社町杵築南)を出て勢溜を経由し、稲佐の浜まで走り、復路は町内の住宅街を抜けて同広場に戻るルートで、2月7~11日に有料で運行した。

 悪天候により、計画していた50便のうち26便が運休したものの、1便当たり平均4・5人が乗降した。特に、交通広場から稲佐の浜の往復利用が多かった。

 6日の市議会環境経済委員会で報告された。

 市観光課の原哲也課長は「出雲大社周辺の観光周遊促進につながる可能性を確認できた」と評価し、25年度からの本格導入を目指す考えを示した。

 市は、運行に関わる経費390万円を25年度一般会計当初予算案に計上している。(片山皓平)