「RITA出雲平田」の新しい宿泊棟の客室=出雲市平田町
「RITA出雲平田」の新しい宿泊棟の客室=出雲市平田町

 古民家再生や街づくりを手がける「つぎと出雲」(出雲市平田町、小田切俊彦社長)が21日、同町の木綿街道で運営している古民家ホテル「RITA(リタ)出雲平田」に新しい一棟貸しの客室をオープンする。古い町家の趣を残しカフェも入居し、複合的な施設として売り出す。

 新しい客室は木綿街道の宇美神社へ続く通り沿いにある元たばこ店で、江戸時代末期に建てられた。出雲格子が印象的な古民家で、同社が約4千万円かけて改修した。

 床の間や建具を残し、紅葉やボタンを植え、築地松をイメージした中庭があり、町家の暮らしを感じられるようにした。1階は居間やヒノキ風呂、2階に寝室を配し、面積は47・7平方メートル。定員は大人4人。料金は1泊2食付きで1人3万4005円(大人2人利用時)からとなる。

 1階には、焼き菓子やマフィンを中心に菓子を製造販売する工房が入居。カフェとしても営業している。

 年間の売り上げ目標は1千万円。18日、報道向けに内覧会を開いた小田切社長(41)は「日本、平田ならではの空間をインバウンドも含めて多くの人に楽しんでほしい。新たな交流スペースにしたい」と話した。(佐藤一司)