6人のアーティストの手から手へと木材が宙を舞う。舞台にプラットフォームを組み、その上に高いやぐらを作っていく。時にコミカルな動きで笑わせながら、命綱なしの軽業が繰り出される。柱がきしむ音、きわどいバランスに観客の心が揺れる。

 「瀬戸内サーカスファクトリー」は、香川県を拠点とする現代サーカス集団だ。「ワーカーズ!」と題した公演は「肉体労働者への賛歌」がテーマ。とび職人のような衣装を着たアーティストが演技を見せる。

 「身ひとつで危険な仕事をこなす職人たちの格好良...