千原川沿いにたたずむ千原温泉・千原湯谷湯治場=島根県美郷町千原
千原川沿いにたたずむ千原温泉・千原湯谷湯治場=島根県美郷町千原
温泉の全国ランキングで1位に選ばれた千原温泉・千原湯谷湯治場=島根県美郷町千原
温泉の全国ランキングで1位に選ばれた千原温泉・千原湯谷湯治場=島根県美郷町千原
千原川沿いにたたずむ千原温泉・千原湯谷湯治場=島根県美郷町千原 温泉の全国ランキングで1位に選ばれた千原温泉・千原湯谷湯治場=島根県美郷町千原

 島根県美郷町千原の千原温泉・千原湯谷湯治場が、温泉愛好者が選ぶ「ひなびた温泉」の全国ランキングで1位に選ばれた。全国的にも珍しい足元から源泉が直接湧き出る湯や、山奥にひっそりとたたずむロケーションが秘湯好きの支持を集めた。

 ランキングは、素朴で泉質に優れ、地元の人に愛されているひなびた温泉の応援が目的。温泉本作家の岩本薫さん(58)=東京都在住=と、岩本さんが主宰する温泉愛好者330人のコミュニティー「ひなびた温泉研究所」メンバーによる人気投票で、100位まで選定した。岩本さんの著書「日本百ひな泉」(みらいパブリッシング)で発表した。

 湯治場は千原川沿いに建つ木造2階建ての一軒家。開湯時期は定かでないが、地元の史料には、1885(明治18)年に温泉宿設置との記録が残る。切り傷ややけど、皮膚病などに効果があるとされ、かつては湯治客しか入浴できなかった。戦後、広島原爆の被爆者が療養に利用し、口コミで湯の良さが広がった。今でも広島県からの来訪者が多いという。

 浴槽は源泉が出る岩盤の真上に設置。足元に敷いた板の隙間から、35度の黄褐色の源泉と炭酸ガスの泡が湧き出る。岩本さんは「足元が源泉なので湯の鮮度が抜群だ」と絶賛。投票の得票数は明らかにしていないが「ぶっちぎりの1位だった」という。

 湯治場を営む田辺康文さん(71)は「日本一に選ばれてうれしい。ファンのためにも地道に守り続けたい」と話した。入浴料は中学生以上500円、3歳から小学生は300円。

 山陰両県ではこのほか、小屋原温泉・熊谷旅館(大田市)が6位、温泉津温泉元湯・泉薬湯(同)が32位、東郷温泉・寿湯(鳥取県湯梨浜町)が38位、湯抱温泉・中村旅館(美郷町)が41位、三瓶温泉・亀の湯(大田市)が49位に入った。

       (佐伯学)