氾濫危険水位を越えた江の川と支流の三谷川(手前)=13日午後3時59分、島根県川本町川本
氾濫危険水位を越えた江の川と支流の三谷川(手前)=13日午後3時59分、島根県川本町川本
氾濫危険水位を越えた江の川にせき止められ、支流の三谷川からあふれた水で冠水する県道187号(左)=13日午後3時57分、島根県川本町川本
氾濫危険水位を越えた江の川にせき止められ、支流の三谷川からあふれた水で冠水する県道187号(左)=13日午後3時57分、島根県川本町川本
氾濫危険水位を越えた江の川と支流の三谷川(手前)=13日午後3時59分、島根県川本町川本
氾濫危険水位を越えた江の川にせき止められ、支流の三谷川からあふれた水で冠水する県道187号(左)=13日午後3時57分、島根県川本町川本

 活発な前線が停滞した影響で13日も西日本を中心に大雨となった。気象庁は広島市に一時、大雨特別警報を発表。広島県北部と南部にまたがるエリアでは線状降水帯が形成された。島根県西部の江の川下流では氾濫危険水位を超え、江津市は5800人超に避難指示を出すなどした。九州北部でも記録的大雨となり、長崎県雲仙市では崖崩れに住宅2棟が巻き込まれ、女性1人が死亡し、2人が安否不明になった。
 前線は14日以降も本州付近に停滞する見込みで、気象庁は大雨による土砂災害や浸水、河川の増水・氾濫に警戒を呼び掛ける。
 気象庁は13日午前、臨時記者会見を開き「線状降水帯は今後いつ発生してもおかしくない。今後も大雨特別警報を出す可能性がある」との見解を示した。
 前線は向こう1週間程度は本州付近に停滞する見込みで、南から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が安定せず、活発な状態が続きそうだ。
 広島県に大雨特別警報が発表されるのは2018年の西日本豪雨以来。江の川が上流の三次市内で氾濫し、島根県内の下流では3カ所で氾濫危険水位を超えた。雲南市の三刀屋川も氾濫危険水位に達した。
 交通規制も相次ぎ、江の川流域では川本、邑南、美郷3町の県道5カ所が冠水して通行できなくなり、中国横断道は広島浜田線と尾道松江線が通行止めとなった。JRは境線を除く米子支社管内の各線で運転を取りやめた。
 県内では江津市のほか、雲南市にも13日午前に警戒レベルが2番目に高い避難指示が発令された。
 島根、鳥取両県によると、午後4時時点で人的被害の報告はない。松江地方気象台によると、14日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で島根県西部が180ミリ、県東部が150ミリ、隠岐が100ミリで、さらに増える見通し。