世界的な演奏家への登竜門とされるエリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門の最終選考が5月にベルギーの首都ブリュッセルで開催され、入賞者6人のうち、久末航が2位に、亀井聖矢が5位に入った。同コンクールでのピアノ部門2位入賞は、日本人では1987年の若林顕に並ぶ最高成績だ。

 

【(1)全部出し尽くしてやろう】

 

 日本人4人を含む12人が進出し、6日間にわたって行われた今年のピアノ部門の決勝。決勝進出者たちは大野和士が指揮するブリュッセル・フィルハーモニックと共演し、課題曲であるベルギーの作曲家クリス・デフォールトの新...