発展途上国の新型コロナウイルスワクチンの主な入手方法
発展途上国の新型コロナウイルスワクチンの主な入手方法

 新型コロナウイルスワクチンの発展途上国での接種が遅れています。

 Q 現状は。

 A 世界の接種回数は累計約45億回ですが、低所得国では少なくとも1回接種した人の割合が1%ほどしかありません。米国や英国、イスラエルなどの先進国が軒並み50%を超え、世界全体では30%となっています。

 Q なぜ進まないのですか。

 A 資金力のある先進国がワクチンの買い占めに走りました。接種が進んでも感染力の強いインド由来の変異株「デルタ株」が猛威を振るい、イスラエルは1日、「ブースター」と呼ばれる3回目接種を始めました。

 英国やフランスは秋にも3回目を導入予定です。今後も発展途上国への供給が立ち遅れる恐れがあり、世界保健機関(WHO)は一時停止を要請しています。

 Q 途上国はワクチンをどうやって確保していますか。

 A 共同購入し分配する国際枠組み「COVAX(コバックス)」が頼みの綱で、米国や中国、ロシアが影響力拡大のため、コバックスへの資金提供や実物配布でワクチン外交を展開。中国製を導入したチリでは感染が収まらず、効果が疑問視されています。イランやカザフスタン、キューバなど国産ワクチンを開発した国もあります。

 Q このままだとどうなりますか。

 A 英誌エコノミストは、東南アジアや中東、アフリカなどの低所得国85カ国以上で、成人の60~70%が接種済みとなるのが2023年以降になると分析しています。WHOはワクチン供給の不均衡は流行の長期化と、危険な変異株の出現につながりかねないと警告しています。