個人情報流出をわび、頭を下げる横山順一次長(左)ら=鳥取市東町1丁目、鳥取県庁
個人情報流出をわび、頭を下げる横山順一次長(左)ら=鳥取市東町1丁目、鳥取県庁

 鳥取県教育委員会は11日、奨学資金に関する奨学生や連帯保証人計19人の個人情報が流出したと発表した。業務を担当する人権教育課の男性職員が、マッチングアプリに職場の自席の写真を載せたところ、パソコン画面に該当の個人情報が表示されており、拡大すると読み取れる状態だった。

 県教委によると、個人情報は奨学生1人の住所などと、連帯保証人1人の電話番号などのほか、別の奨学生17人の返還状況など。写真は削除され、実害は確認されていない。

 写真をアップしたのは1月24日で、今月8日、写真を見た女性から県に通報があり、発覚した。削除されるまでに6件の閲覧があったという。男性職員は「個人情報が読み取れるとは思わなかった」と説明しているという。

 県庁内の「情報セキュリティーポリシー」という規則では、個人情報を含む業務情報の私的な撮影を禁じている。

 奨学資金に関する業務では、個人情報を記した文書を職員が紛失する事案が6月下旬に起きている。県教委の横山順一次長は相次ぐ不始末に「大変、残念で本当に申し訳ない」と述べた。

(桝井映志)