<短歌>

 ◇松江情脈短歌会(松江市)

庭いっぱい光のご馳走あふれいて小鳥囀る水無月の朝 野津イマ子

夏祭りの金魚と暮らして十二年おひとりさまを今日も楽しむ 平田  栄

起重機に操られつつ建ちあがりビルの現場は積木となりぬ 田中智恵子

せせらぎの音を聞きつつ梅雨闇に飛び交う蛍をしまらく眺む 佐藤 杏子

果てしなき出雲平野の空いちめん鱗雲なり夕つ日に染む 大野 明美

月見草の咲きゐる浜辺にポンポンと音を響かせ漁...