<短歌>

 ◇仁多短歌会(奥出雲町)

梅雨晴れの玉峰登れば糸滝に山背に震へ岩カガミ咲く 岩田 孝行

退院の家路に向う車の中やさしき姉に目がしらあつく 藤原 和子

全校で小旗を振りて兵送る遠き思ひ出八十路を越へぬ 藤原志芳子

奥出雲草焼く煙そこここに下校の子らは熊鈴鳴らし 藤原 郁子

犀川の畔りに立ちて恋ふ人の名を呼びたりし青年の日 田中 要二

 ◇湖笛出雲支部(出雲市)

何が無し流離のことのみ胸...