応急対策が進む国道9号の地滑り現場=3日午前10時半、出雲市多伎町小田
応急対策が進む国道9号の地滑り現場=3日午前10時半、出雲市多伎町小田

 地滑りの影響で通行止めが続く出雲市多伎町小田の国道9号について、国土交通省松江国道事務所が3日、10月中旬ごろに片側交互通行が可能になるとの見通しを示した。田儀-江南駅間が運休中のJR山陰線の運行再開は10月上旬の見込み。被災から約2週間がたち、往来の支障が解消されるめどがついた。

 ▼【動画で見る】通行止めの国道9号 8月29日の状況

 地滑りは8月18日、道路沿いの斜面で幅100メートル、高さ30メートル以上にわたって発生。21~25日に1時間当たり平均7ミリ程度だったずれは26日以降、平均1ミリ以下に収まっているという。

 松江国道事務所によると、当面の応急対策は、現場からダンプカー2500台分を超える約1万立方メートル分の土を排出し、斜面の整形を進め、車線確保のための仮橋を設置する。

 竹江仁副所長は応急対策の工事にあと1カ月、片側交互通行のための路面補修にさらに2週間が必要になると説明。全線の復旧時期は未定としつつ「年単位でかかる可能性もある」との認識を示した。

 線路に関してはJR米子支社が調査し、大きな被害がないことを確認した。高尾賢一副支社長は道路側の応急対策が完了すれば「鉄道を通すことは可能」と話し、対策完了後に線路やケーブルを点検した上で運行再開を判断する。

 いずれも、今後の台風や大雨によって対策工事の進ちょくが変化する可能性があるという。

 有識者でつくる対策検討委員会(委員長・河原荘一郎松江工業高等専門学校教授、10人)の初会合が3日に松江市内であり、松江国道事務所が一連の対策を説明。出席した委員からおおむね了解を得た。 (松本直也)