避難訓練後、川本消防署員(左)の講評を聞く生徒=島根県邑南町矢上、矢上高校
避難訓練後、川本消防署員(左)の講評を聞く生徒=島根県邑南町矢上、矢上高校

 避難訓練を事前に知らせずに実施する試みがこのほど、島根県邑南町矢上の矢上高校であった。大地震が起きた想定で全校生徒243人が冷静に対応し、防災の意識を高めた。

 4限目の授業中、校内放送で緊急地震速報が流れた。続いて机の下に隠れるよう放送があり、生徒たちは驚いた表情を見せながらも素早く対応した。1分後、揺れが収まったとして教員の指示の下、生徒全員が駐車場に避難した。

 視察した川本消防署の署員が生徒の冷静な対応を評価し「家族や近隣住民と防災について話し、意識向上につなげてほしい」と呼びかけた。1年生の花田愛実(まなみ)さん(16)は「びっくりしたが、本当に地震が来た時の感覚で対応できた」と話した。

 訓練は授業の一環で防災をテーマにした課題に取り組む、2年生の坂根颯太さん(17)が企画した。日頃から災害時の心構えをし、緊張感を持って訓練してもらおうと、教員や消防署と相談して実現した。坂根さんは「みんな想定よりも落ち着いて避難できていた。また開催したい」と話した。 (吉野仁士)