【邑南】石見神楽の原点とされる六調子大元神楽を引き継ぐ島根県邑南町日貫地域の神楽団による「日貫大元神楽フェスティバル」が16日、日貫公民館であり、来場者200人が六調子特有のゆったりとした調べに酔いしれた。
地元6団体と、浜田市旭町の1団体が計8演目を披露。神武天皇の威徳をたたえる「神武(じんむ)」や、舞台上で遊び舞う鬼を神が退治する「鍾馗(しょうき)」など、迫力ある立ち合いを演じた。
若手でつくる才神会による「塵輪(じんりん)」では観覧の子どもたちが舞台上に上がって鬼と相対したり、鬼4体が観覧席に降りて暴れ回ったりする場面もあり、会場を盛り上げた。
日貫地域(人口380人)は5神楽団が活動し、多くの地域で八調子神楽が主流の中、六調子神楽の伝承保存に力を入れている。実行委員長の古田五二嗣(いふつぐ)さん(68)は「神楽は地域を元気にする。来年の30回目の節目に向けてさらに研さんを積みたい」と意気込んだ。
(吉野仁士)













