「片翼の小さな飛行機」が勇気を出して大空へ飛び立つ。そんなストーリーが演じられた8月24日の開会式で幕を開けたパラリンピック。57年ぶりに開催地となった東京で、それぞれの「翼」を持ったパラアスリートたちが障害と向き合いながら限界に挑んだ13日間だった。

 競泳女子で二つの銀メダルを獲得した14歳の山田美幸(WS新潟)は、躍動感あふれる泳ぎと底抜けに明るい性格で一躍脚光を浴びた。四肢に障害がある体を目いっぱい使った...