2025年『サラっと一句!わたしの川柳コンクール』全国優秀100句が決定
2025年『サラっと一句!わたしの川柳コンクール』全国優秀100句が決定

 第一生命保険が主催する2025年『サラっと一句!わたしの川柳コンクール』(通称・サラ川)の全国優秀100句が決定した。応募期間は2025年9月から10月にかけて実施され、応募総数は5万4302句にのぼった。

【一覧】2025年『サラっと一句!わたしの川柳コンクール』全国優秀100句

 今年の「サラ川」では、物価高や生成AI、快進撃を続ける大谷翔平選手といった前年から続く世相に加え、2025年ならではの話題を詠み込んだ作品が多く選ばれた。大阪・関西万博の公式キャラクターとして一躍人気者となったミャクミャクや、初の女性総理大臣誕生で注目を集めた自民党総裁選、SNSで話題となった楽曲のワンフレーズなど、その年を象徴する言葉を巧みに取り入れた句が優秀100句に名を連ねている。

 中でも目立ったのは、生成AIや対話型AIの急速な普及を題材にした作品だ。日常生活の中でAIが身近な存在となり、その便利さに感心する一方で、戸惑いや違和感を覚える場面も増えている。そうしたAIと共に暮らす現代の姿を、身近な視点とユーモアで切り取った句が多く寄せられた。

 また、日本国内で深刻化した米不足を背景にした作品も印象的だった。「令和の米騒動」とも言われる状況の中で、古古古米まで登場したにもかかわらず価格が下がらず、家計を圧迫している現実を、笑いに変えた川柳が数多く選出された。日本の食文化を揺るがす問題を、庶民感覚で詠んだ点が共感を集めた形だ。

 キャッシュレス化をテーマにした句も健在だった。新紙幣が発行された一方で、スマホ決済が当たり前となり、財布よりもスマートフォンが必需品となった現代。しかし、電池切れという思わぬ落とし穴に直面する場面を詠んだ作品など、便利さの裏側を突いた句が笑いを誘った。

 行政手続きから買い物まで進むデジタル化に戸惑う姿や、若い世代との“当たり前”の違いに驚く世代間ギャップを題材にした作品も多数応募された。覚えることの多さに四苦八苦する様子を描いた川柳には、思わず苦笑いしてしまうリアリティがにじむ。

 さらに、かつては若者文化とされていた推し活が、今やシニア世代にまで広がっている様子を詠んだ句も目立った。人生経験豊富な親世代やシニア世代が“推し”を見つけ、日々の活力としている姿は、世代を超えた新しい文化の広がりを感じさせる。

 投票期間は、きょう29日から3月18日。投票方法は、第一生命ホームページから投票を受け付けている。また、 第一生命担当者が届ける専用の「投票用紙」からも投票が可能となる。「ベスト10発表」は、5月下旬に発表予定となる。

【『サラっと一句!わたしの川柳コンクール』】優秀100句一覧/カテゴリ別

■2025年の出来事・流行語

「ミャクミャクと 続く気配の 物価高」(おとちゃん)
「物価高 惣菜戦の 午後6時」(とんかつ)
「俺だって 100まで生きて 国宝に」(さぶ爺さん)
「何故だろう? ミャクミャク見た後 ミスド行く」(リンクリング)
「寝起きでも よだれまみれも ビジュいいじゃん」(愛息子1歳くん)

■古古古米

「古古米と 言われぬように 自己研鑽」(8番出口探し中)
「孫来れば 備蓄米から 新米へ」(まさよん)
「古古古米 家事新米の 俺が炊く」(御茶 温子)
「古々々米 待てど暮らせど ここ、来まい」(鉄鋼太郎)
「米だけは ちやほやされる 新米が」(カワサン)
「コメほしい SNSも 食卓も」(やん)

■生成AI・対話型AI

「チャッピーを どこぞの犬と 勘違い」(まっさん)
「AIか? 志望動機が 皆同じ」(面接勘)
「AIに 相談してから 人に聞く」(アサノ)
「感涙の スピーチ書いたの AIです」(世渡り上手)
「宿題は 五秒でチャチャっと GPT」(Z世代)
「君の書く 文書じゃないな AIか?」(無辜の権三郎)
「名幹事 お店選びは AIに」(入社二年目)
「お父さん 話し相手は GPT」(蟲の呼吸)
「AIの 『頑張ったね!』に 涙する」(ぱわあ)
「我が娘 父に頼らず Gemini聞く」(頼りない父)
「宿題は 父親よりも AIに」(ごん太)
「AIが 妻の肩もち 俺ピンチ」(時実たかし)

■物価高

「賃上げも むなしく消える 物価高」(克坊)
「千円で お釣りが来ない ランチ時」(パパはつらいよ)
「孫に買う おもちゃの値札 そっと見る」(さがおかづと)
「昇給が いつも負けてる 値上がりに」(小梅小豆)
「エアコンを つけろと言うが 電気代」(熱中症)
「夢に見た タワマン買った 夢を見た」(るるねこ)
「寒い冬 風邪はどこから 財布から」(雨海正和)
「嗜好品 家にあるのは 試供品」(はなだけ)
「FIREを 夢見る今は 火の車」(コタラフ)
「大好物 小さくなって リニューアル」(セロトニン)
「物価高 晩酌減らし 健康に」(コゲたフランスパン)

■大谷翔平選手

「デコピンは きっと俺より 高い飯」(あんどらごら)
「昼休み 株と大谷 確認し」(自称イケオジ)
「調子どう あなたじゃなくて オオタニサン」(松子)
「伝説は むかしは河童 いま翔平」(置楽)

■推し活

「『どこ行くの?』 『推し事です』と 言って去る」(ポジティブ人生)
「NISAより 推しに投資し 笑顔増え」(ミファ)
「婆ちゃんを 乙女に変える 推しライブ」(やんちゃん)
「気づいたら 子どもの推しが 我が推しに」(わわママ)
「推し活で 終活しばし 休む祖母」(ナンサン)

■デジタル

「手かざすも 配車アプリに 先越され」(Siri敷かれ夫)
「セルフレジ タッチパネルで 店主呼ぶ」(思わず触れるくん)
「パスワード 思い出せずに また初期化」(おにぎり忍者)
「子の疑問 親よりスマホ 答え出す」(かしれりばーば)
「強力な パスワードでも 記憶なし」(キタキツネ)
「遺影にも 加工ほどこし デジタル化」(みぴ)
「レジ並び セルフと気づき 後ずさる」(こば爺さん)

■キャッシュレス

「キャッシュレス 充電無くなり 無一文」(ぱなっぷ)
「キャッシュレス 増える決済 減る貯金」(ちょきんばこ)
「娘から 小遣いちょうだい PAYPAYで」(まどぱぱ)
「バッテリー 切れて使えぬ ペイ払い」(ピアノカフェ)
「キャッシュレス アプリ開かず タイムロス」(針太郎)

■時事ネタ

「世の中の うまい話は まずいのよ」(夢穂人)
「我が社にも 退社代行 ついに来た」(グレー企業)
「物を買う 人はいるのに 人足りず」(スーパー店長)
「観光地 国内なのに 異邦人」(歌道)
「自販機が 冷たく返す 新紙幣」(しおこんぶ)
「あの頃な みんながマスク あのコロナ」(なるくるパパ)
「ロマンスは 昔は神様 今は詐欺」(ミルキィー)

■家庭あるある

「終活が 妻の意向で 就活に」(まーきん)
「定年後 家電の方が よく喋る」(あーちゃん)
「帰宅後は 役職外れ 部下になる」(ジーコ教)
「我が子より イデコ気になる 定年後」(けこごん)
「『パパは、居る?』 『パパは、いらない』 娘言う」(杜若あやめ)
「さびしさに アレクサに聞く 今何時?」(濱ノ爺ジ)
「働いて 家族扶養し 俺不要」(しゃちくん)
「家事育児 通勤時には 電池切れ」(観葉植物)
「子は就活 妻は推し活 俺カツカツ」(ワンコイン)
「孫の声 スマホ越しでも 花が咲く」(さくら)
「習い事 子よりも親が 熱入る」(ひろやまみの)
「父となり 父の背中を また見たい」(とりとり)
「墓じまい 家系の末路 ハカないよ」(仕方ないニャ)
「ポイントを 気にするあまり ついで買い」(なまやつはしポン太)

■職場あるある

「部下のため 送った説教 即いいね!」(りんもり)
「デジタル化 進めましょうと 手間増える」(ハードボイルドそば子)
「タイパ説く 社長の訓示 1時間」(テクノボー)
「コンプラで もう話せない 武勇伝」(タヌとクマ)
「誤字脱字 不審メールと 疑われ」(漢字ニガテ)
「進捗を 聞かれ固まる 画面ごと」(凍結堂)

■ジェネレーションギャップ

「テレビ見て スワイプしてる 三歳児」(逆ペリカン)
「サンタから 置き配きたと 子がはしゃぎ」(山宗雲水)
「やめました タバコ義理チョコ 年賀状」(つんいち)
「メリクリで 使ったものは メルカリへ」(しばいぬつー)
「おままごと 疲れてるから ウーバーで」(配達人パパ)

■からだと心の気づき

「パスワード 記録したけど 記憶なし」(慢性疲労男)
「春と秋 実感できるは 花粉症」(うらっこ)
「席どうぞ 喜ぶべきか 泣くべきか」(たかちほ)
「腹回り あっさり破る 自己ベスト」(怪傑もぐり33世)
「挙手したが 肩が上がらず 気付かれず」(現実逃避)
「下っ腹 放出したい 備蓄肉」(おもち)
「歩けども 脂肪は減らず 腹が減る」(還暦マダム)
「のばしたい 健康寿命と 顔の皺」(とんとんちゃん)
「体力を つける体力 既になし」(けんちゃん)
「晩御飯 おかず一品 薬五種」(みゆきち)
「伸びしろが 伸びないうちに 50歳」(塩むすび)
「寒そうな 脚の心配 する側に」(ゆうやん)
「朝活で 疲れて昼寝 焦る夜」(そう太郎)