広島県の名産、カキ。水揚げのピークである11月中旬、カキ産地の港は例年、殻から小さなピッケルのような道具を使って身をはずす「カンカン」という音や、採れたカキがいっぱいに詰まったコンテナを引き上げるクレーンの音でにぎやかになる。

 だが、2025年は違った。広島を中心に瀬戸内海で養殖カキの大量死が広がったからだ。しんと静まりかえる港。「来年の分も死んでいる。どうすればいいのか」と養殖業者からは悲鳴が上がった。

 打撃は大きく、2...