細川隆三氏
細川隆三氏
細川隆三氏

 山陰中央新報社の島根政経懇話会、米子境港政経クラブの定例会が16、17の両日、松江、米子両市内であった。政治ジャーナリストの細川隆三氏(54)が「決戦目前!永田町政局の行方」と題して講演し、自民党総裁選の展望や、新政権に待ち受ける課題について解説した。要旨は次の通り。

 総裁選は河野太郎行政改革担当相で決まりとの見方があるが、全くそんなことはない。党員・党友票で上に行っているのは間違いない。ただ、応援に回った石破茂元幹事長を支持する票が単純に足されるわけではない。石破氏は好きだが、河野氏ではなく岸田文雄前政調会長に投票するという人もいるからだ。

 岸田氏、高市早苗前総務相ともに、党員・党友票でできるだけ河野氏と差を縮めたいと考えている。

 リベラル色が強い野田聖子幹事長代行の立候補により、構図と情勢に変化が出た。(主張が近い)河野氏が最も割を食い、上位2人が対決する決選投票にもつれ込む可能性が強まった。

 国会議員票が勝敗を左右することになる。岸田氏を推す麻生太郎財務相、高市氏を支持する安倍晋三前首相は完全に火が付き、議員票の引きはがしにかかっている。ドラマチックな展開が最後の最後にありうる総裁選だ。

 新首相を選ぶ臨時国会が10月4日召集とすると、10月中旬に解散し、衆院選は11月2日公示、14日投開票が有力。菅義偉首相の下での衆院選と比べ、自民党は議席の減少幅が抑えられ、連立を組む公明党とで過半数を維持できるのは確実な見通しだ。

 新型コロナウイルス対策として、次期政権には医療提供体制の強化が求められる。総裁選では、感染防止対策と経済活動の両立に向けた対応と、魂のこもった国家論が聞きたい。 (原田准吏)