―物価高騰や金利上昇、人手不足など外部環境は厳しさを増しています。どのような対策を講じていますか。
コストを削減して値上げ幅を抑えるとともに、職人の内製化を進めており、今後予想されるさらなる人材不足に備えています。3月時点で大工15人、外構3人がおり、電気工事士も育成しています。さらに、2026年度はインドネシア人技能実習生5人を受け入れ、大工として活躍してもらう予定です。大工の育成には通常年単位の期間が必要ですが、当社では棟上げなど必要な技術に絞ることで、長くても半年にまで短縮しています。今後も若い外国人材を活用しながら40人程度まで職人を増やしていきます。
―独自の商品開発で他社と差別化し、競争力を高めています。
10人のチームを立ち上げ、大学の研究者とも協力しながら商品開発を行っています。松江や出雲、米子は国土交通省が指定する断熱等級の基準値が関東などと同等になっていますが、気候風土は大きく異なります。例えば、降水量が多く湿度が高い山陰は、全館空調を施工すると壁の中や天井裏に通した配管が結露してカビが発生しやすい環境です。そこで、配管を極力減らしてメンテナンス性を高めた床下暖房と小屋裏エアコンを組み合わせた全館空調を開発しました。価格を従来の20%程度と大幅にカットしており、性能や設計の自由度を含め、他社に勝てる商品と自負しており、今後売り出していきます。
―住宅の性能を体感できる施設の設置を進めています。どのような狙いがありますか。
家具や住宅設備とは異なり、断熱をはじめとした性能は、言葉で説明しても納得してもらうのが難しいことがあります。そこで、23年に出雲市渡橋町の出雲アートビレッジ住宅展示場に体験施設「断熱館」を設置しました。性能の違う五つの部屋を用意し、断熱性の重要性を感じてもらえるようにしました。さらに、米子市内にも断熱や耐震の体感施設を設置する準備を進めています。

弊社の経営理念は「人の幸せを通して自己実現する」。 自己実現のスタートは「自分がどうなりたいか」を決めること。 そこから逆算して考えていくと、自分の成長計画が見えてくる。 利他と自己成長を両立し、幸福な人生を送ろう。 山陰に住む人々を幸せにしていこう。

魚谷宗司=鳥取県境港市出身(45歳) 2012年に現職に就任。
1980年境港市生まれ。 大学卒業後、アート建工に入社し、兵庫県で不動産事業を開始。 その後、2007年、境港市で注文住宅事業に参入し、2012年に代表取締役就任。 最近は健康管理と南インドカレー作りにはまっている。













