―社員が力を発揮できるよう、組織の再設計を進めています。
当社のような中小企業で、判断や分析の多くの部分を担うのは幹部の人間。AIなどを活用してその思考をシステムに組み込み、仕事を属人化せず誰もが最善のサービスを提供できるようにするのが主な方向性です。取り組みの一つがコントロールセンターの開設で営業、整備、顧客、取引先のハブとして機能し、松江と出雲の事務所をオンラインで常時つないで業務を管理、共有。例えば車の購入後の手続きや整備の進捗を全てのスタッフが確認でき、突然の問い合わせに誰でもすぐに対応できます。CRM(顧客関係管理)システムも構築中で、4月以降に実装予定。最適なタイミングでサービスを提供できるよう進めています。
―新たな組織設計でどのような変化を期待しますか。
全社員がお客さまと接します。それは人でなければできない仕事。効率化で時間が生まれると、今以上に関係構築を充実できるでしょう。人としての価値を発揮できる仕事に注力できる環境整備をさらに進めていければと思います。
―価値観の共有や社内文化の醸成のためにしていることは。
数値目標からお客さまと接する際の考え方まで、多様な項目をまとめた経営方針の冊子を共有。困ったら開くマニュアルで、同じ方向に進む行動指針でもあります。また、全社員秘書検定2級を必修にしました。組織のあり方やお客様対応などの基本が習得でき、部署に関係なく研修を受けるようにしています。昼食の支給は始めてから10年が経ち、健康面への配慮だけでなく、思いやりの文化の形成にもつながっています。
―改革の中で得られた効果は。
平均残業時間が月平均4・5時間になり、3期連続で8%のベースアップが確定。結果として来期の高校新卒の基本給が20万円を超えました。DX化や業務プロセスの改革、ワークシェアが進み、やりがいも創出されています。そんな魅力ある企業の存在は、若者が残りたいと思える地域への一歩になるはずです。

経験や知識よりも、「やってみよう」という前向きな姿勢が大切です。未経験でも挑戦を重ねることで未来は開けます。働きながら成長したい人、仲間と協力できる人、地域や社会の役に立ちたい人と共に歩みたいと考えています。

内田雄之=島根県安来市出身(49歳) 2006年に現職に就任。
松江高専情報工学科卒業後、IT企業に就職。「好き」を仕事にしたくて自動車業界へ転職。28歳で独立し、現在、創業21年目を迎えた。趣味は仕事。仕事を通して、挑戦や成長、出会いを楽しみながら、自分をバージョンアップしていきたい。













