「ハラハラ」といっても、野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で連覇に向け、きょう準々決勝に臨む日本代表の戦いぶりの話ではない。「ハラスメントハラスメント」の略称だ。
パワハラやセクハラなどハラスメント(嫌がらせ)に対する社会の意識が高まる中、業務上の適切な指導や指示に対し、部下がハラスメントだと主張する「ハラハラ」が急増。管理職や人事担当が対応に苦悩する企業も珍しくなくなった。
「働く側の主張ばかりが職場内で強くなり、経営者側が疲弊している」。先日、労使の代表者らが参加して松江市内で開かれた島根労働局主催の会合で、ある経営者が嘆いていた。職場で最低限の働きもせず、自分の権利ばかりを主張する部下がいるそうで、従業員にハラスメント相談窓口があるように「経営者が相談できる場所も欲しい」と訴えた。
改善の鍵は上司と部下の信頼関係なのだろう。冒頭の日本代表では、井端弘和監督の熱望を受けて米大リーグ・パドレスのダルビッシュ有投手がアドバイザーとして事前の強化合宿に参加。3年前のWBCも経験し、右肘手術からの復帰を目指す39歳が選手に寄り添うことでチームの一体感が増したという。
そんな潤滑油になる人材は「大企業はともかく中小企業にはいない」と一蹴されそうだ。それでも「ハラハラ」するのは職場ではなく、頂点を目指す熱い戦いでありたい。(健)














