「私が最も尊敬するのは文学では父(鴎外(おうがい))、絵画では夫である」 随筆家の小堀(こぼり)杏奴(あんぬ)は、夫・小堀四郎の絵について聞かれるたび、そう答えてきた。1982年、齢80歳となった四郎の個展が半世紀ぶりに開催された時のことである。...