新型コロナウイルスの影響が長期化し、売り上げが落ち込んだ島根県内の事業者に対し、県が創設する給付金制度の全容が27日、明らかになった。全業種を対象に一律40万円で、3600事業者への支給を想定し、事業規模は14億4700万円となる。これまで給付がなかった飲食店以外の事業者から歓迎の声が上がった。

 

 県の給付金制度を巡っては、飲食店向けで7月末から申請受け付けを開始。今回はこの給付金とは別に、タクシーや酒卸業者、美容室など他業種に支援を拡大することにした。

 支給条件は2020年12月~21年10月で連続2カ月の合計売上高が、前年同期か前々年同期と比べ30%減少した場合となる。

 土産物卸売業のマルニシ物産(出雲市灘分町)は観光需要の落ち込みを受け、主力の観光部門の売り上げが20年末以降、コロナ前と比べ70%程度の減少で推移しており、給付金を受けられる見込み。西尾貴延社長(51)は「幅広い業種に支援の輪を広げてもらいありがたい」と話した。

 同様にコロナの打撃を受ける貸し切りバス事業の仁多観光(松江市八雲町熊野)。三沢猛昭専務(42)は制度創設を評価した上で支給額の40万円は車検代など固定費に消えると指摘し、一律ではなく企業の実態に応じた給付を要望した。

 既存の飲食店向け給付金制度は申請が少なく、直近決算期の売上高の減少割合を、前期か前々期と比べて現行の「30%以上」から「20%以上」に引き下げるなど支給条件を緩和する。

 飲食店向けと全業種向けの給付金を合わせた事業規模は40億円。このうち33億3300万円は6月補正予算分を充て、県は残りの予算を9月定例県議会に追加提案する。  (取材班)