「ごちそうさまクッキングスクール」で教える栗原心平さん((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」で教える栗原心平さん((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」のキッズクラスで習うピラフ((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」のキッズクラスで習うピラフ((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」のキッズクラスで習うカプレーゼ((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」のキッズクラスで習うカプレーゼ((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」で教える栗原心平さん((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」のキッズクラスで習うピラフ((c)ごちそうさまOfficial)
「ごちそうさまクッキングスクール」のキッズクラスで習うカプレーゼ((c)ごちそうさまOfficial)

 新型コロナウイルス禍で在宅時間が長くなり、調理への関心も高まる中、料理家の栗原心平さんが、動画を見て学ぶ子ども向けオンライン料理教室「ごちそうさまクッキングスクール」を立ち上げた。目指すは「家庭の食事作りに子どもが自発的に参加する」姿だ。

 

 「バターをコーンの上にのせてレンジにかけます。ご飯の上だとコーンの香りが少し弱くなるので気を付けてください」。小学1~3年生向けのキッズクラスの初回。火も包丁も使わず、電子レンジで作るピラフの調理方法を丁寧に説明する。

 なぜ食材をボウルやざるに移すのか。大人なら説明しない手順もちゃんと言葉にする。「こうしたからこの味になったと言い切れることが大事。料理には全ての工程に理由が存在していて、改めて口にすると『ああ、そうだったんだ』と自分で感じることもあります」

 調理プロセスへの理解に重点を置き、「再現性」に最も留意しながら動画を制作している。クラスはキッズのほか、小学4~6年生向けのジュニア、中学生向けのユースがあり、いずれも年間で48のレシピを習得できる。

 

 料理家の母はるみさんの長男として生まれた心平さん。子どもの頃から料理をすることが「日常」だった。「(はるみさんから)『やりなさい』とは言われてないですね。『促し』はもしかしたらあったかもしれませんけど…」と振り返る。

 小学校入学前後の頃、リンゴをすり下ろし搾ったジュースを父玲児さん(元キャスターで2019年死去)の来客に出したら驚かれ、とても喜ばれた。「喜んでもらえたのが良かったと思うんです。こんなに人に感謝されるんだって。そうした体験を(多くの子どもたちに)してもらいたいという気持ちがあります」

 勉強や運動ができなくても、料理を通して子どもたちの自己肯定感を育むことができたら、との思いがある。「人に褒められたり、自分が食べたいものを作れるようになったりすると自信が付く。料理ができて損することは絶対ないんですよ」と笑顔を見せる。

 

 受講生の申し込み状況は男女半々ぐらいで少し女児が多いという。「子どもの頃からキッチンにいれば、『男子厨房(ちゅうぼう)に入らず』なんてことはまずないですよね」。家事の性別役割分担の意識改革についても「結果的にそうなると思うんです」。

 受講を全て終えた子どもが日常的に食事作りに関わるのが理想。「親が作っている料理を見て大根おろしが必要だとしたら『大根おろしをすっとくね』って。ハンバーグだったら『ポテトサラダを作ろうか』なんてことになれば最高ですよね」