【出雲】JR山陰線の運休に伴う代替バスの江南駅(出雲市湖陵町三部)への乗り入れに同市多伎町小田の保育園園長、石飛昭文さん(49)が協力し、7日、JR西日本米子支社から感謝状が贈られた。
JR山陰線田儀(同市多伎町口田儀)―江南駅間では8月の大雨の影響を受け、列車運行が8月19日から休止され、1日当たり約1800人が影響を受けた。
20日から代替バスを運行したが、江南駅では駅正面に続く幅の狭い道をバスが曲がれず、バスは駅から離れた場所に停車。乗客は片道約300メートルを歩かなくてはならなかった。
駅正面に続く道路の交差点にある石飛さんの角地の協力があれば、バスが曲がることができると、JRの連絡を受け、石飛さんが快諾。角地を囲んでいた柵を撤去し、25日から駅前までのバスの乗り入れが可能になり、通学する中学生や高校生など利用者の乗り継ぎが便利になった。
石飛さんが園長を務める出雲すみれ保育園(出雲市塩冶町)にJR西日本米子支社の佐伯祥一支社長が訪れ、感謝状を贈った。石飛さんは地元での大雨被害に心を痛めていた。「列車で通学する高校生や保護者が大変な思いをしている中、少しでも力になれたらと思った。運転再開をうれしく思う」と話した。
佐伯支社長は「復旧工事に伴い、地元の方々に協力いただき感謝している。とりわけ石飛さんには、私有地をバスが通行できるようにしてもらい、代替輸送における安全性、利便性が大きく向上した」と感謝した。
(宍道香穂) Sデジで関連のオリジナル記事を掲載しています。