真っ赤な実が特徴のラン科の「ツチアケビ」が、浜田市三隅町河内の三浦博文さん(78)宅近くの山林で群生しているのが見つかり、話題となっている。11本がまとまって生え、鈴なりに実をつけており、三浦さんは「ここまで多いのを見るのは初めてで、びっくり」と話した。
ツチアケビが生えるのは林など直射日光があまり当たらない場所。腐生植物で光合成をする葉を持たず、キノコの一種のナラタケ菌を栄養分に成長する。実の形がアケビに似ていて、土中から生えることから名付けられた。
1、2本程度でまばらに生えていることが多く、群生して見つかった理由について県立三瓶自然館サヒメルの井上雅仁学芸課長は「菌の繁殖がしやすく、生育に合った環境だったのではないか」と推測した。 (青山和佳乃)