ラオスに絵本を贈る活動を始めた江津高の生徒たち=江津市都野津町、同校
ラオスに絵本を贈る活動を始めた江津高の生徒たち=江津市都野津町、同校

 【江津】ラオスの子どもたちに絵本を贈ろうと江津高校(江津市都野津町)の生徒有志が、家庭や学校で不要になった絵本の回収を始めた。ラオスでは子ども向けの本が少なく、図書館や書店も限られる。ラオス語の翻訳文を各ページに貼って贈り、本を渇望する現地の子どもに喜んでもらう。

 2、3年生9人が今夏、国際交流の一環でラオスに本を贈った島根県立大(本部・浜田市)の学生の講演を聞き「自分たちも力になりたい」と9月に江津高絵本プロジェクトを始めた。

 生徒自らが市内の小中学校や公民館を訪れ、保護者や住民への協力呼び掛けを依頼。活動を後押しする県立大も浜田、松江、出雲の3キャンパスで学生や教職員らに募り、1カ月余りで約40冊が集まった。

 ラオスで絵本作家の育成や学校図書館開設に取り組むNPO法人「ラオスのこども」(東京都)を通じて順次、現地に贈る計画。NPO法人にラオス語訳のシートを作ってもらい、生徒が放課後、貼る作業に打ち込む。

 生徒代表の盆子原実美佳さん(17)=3年=は「ラオスの教育体制はまだ行き届いておらず、少しでも力になりたい。この機会に日本にも関心を持ってほしい」と話した。

      (福新大雄)